名刺交換のマナーについて 4名刺交換のマナーについて名刺とは、小形の紙に氏名·住所·身分などを印刷したものであるこれは、日本特有のものではないが、日本ほど頻繁に、そして複雑に使われている国はまずないと言えるだろう名刺は、日本のビジネスマンだけでなく、日本の社会にとっても、なくてはならないものであるそこで、日本の名刺、特にそれを渡す場合のマナーについて少し述べたいこれは、日本人と付き合う時、分からなければならないと思うのである1)名刺交換の順番名刺は目下のものが先に差し出し、目上の者が受け取るのがマナーである訪問した場合は訪問者が先に差し出す先に相手から出されないよう、また名刺交換の際にもたもたしないよう、前もって準備しておく一対一ならこれで済むのだが、問題なのは複数のときだ訪問先の人が複数の場合は、肩書きや年齢が上の人から名刺交換するまたこちら複数の場合は上司から先に名刺交換し、肩書きや年齢順に後に続くのである2)名刺の渡し方名刺入れは胸ポケットやかばんの出しやすい場所に入れておく面談する相手が応接室に入ってきたら立ち上がり、一礼する。
名刺交換は立って行うのが基本である相手に名前が読めるように持ち、「福岡化学営業部の田中です」と自分の会社名と名前を名乗りながら右手で渡す 名刺は「よろしくお願いいたします」という気持ちをこめて相手の胸より少し下くらいの位置から少し持ち上げるように渡すべきだろう他社を訪れたときに相手が不在なら、名刺に訪問目的、用件をメモして、受付に託けると良い3)名刺の受取方相手から名刺を差し出されたら両手で受け取るのが普通である同時に交換する場合は、お互いが右手で名刺を出し、同時に左手で受け取り、すぐ右手を添える受け取った名刺は、すぐ名刺入れにしまわずに名前や役職などを確認したほうがいい相手によっては名刺の裏側にも印刷してある場合があるので、念のために裏側にも注意を払うとよいだろう相手がくれない場合は「恐れ入りますが、お名刺をいただけないでしょうか」と請求しても失礼にならない名刺を頂いたら、その場で記載されている内容に目を通し、相手の名前を覚えるのだが読み方が分からないときはここで確認するのは失礼にはならないまた相手側が複数いて一度に名前が覚えられないときは相手の座席に合わせて名刺をテーブルに並べて覚えたら適当なときに名刺入れにしまう。
相手が一人の場合は受け取った名刺は自分の名刺入れの上に置くと良いのである頂いた名刺の上に物を置いたり、落としたりしないように注意しなければならない名刺交換を行ったあとは「そちら様」ではなく、互いに名前を呼び合うのであるが、その際に気をつけなければならないのが読み間違えということだDさんは苗字に二通りの読み方がある場合はかならず表面や裏面に英字で名前が記載されていないかチェックし、記載されていない場合は、「東(ひがし)様でよろしいのでしょうか?」と確認する後で間違えて呼ばれるのは不愉快なものだそのため、スタートからつまずかないようにしっかり確認するといいだろう4)名刺は貴重な情報カード名刺を見れば名刺をくれた相手のことがすぐに思い出せるように、名刺の裏に必ず会った日付、用件や商談の内容、相手の特徴や趣味、交通手段などの情報を忘れずにその日のうちに書き込むのがいい方法であるまた名刺に記載されている情報とそのメモ書きをパソコンに入力し管理・活用するとよいだろうただし、人事異動、出向、転職などで肩書等が変わる場合も多いので、再会したときや、手紙を出すようなときは必ず確認するようにしなければならない。
不要になった名刺は必ずはさみを入れるかシュレッダーにかけて処分する以上、日本人の名刺を交換する場合のマナーだが、日本文化の一側面とも言えるだろう参考文献 [1] 金田一春彦等,『日本語百科大事典』,大修館,1995[2] 内藤湖南,《日本文化史研究》,储元喜等译,商务印书馆,1997[3] 高野 岳人矢島等,《実用ビジネス日本語》,株式会社アルク,2007謝 辞この論文の作成に当たり、指導教官の鄭凡丁先生から初稿からご丁寧に読んでいただき、少なからず貴重なご意見も賜りましたここに感謝の意を記します。